生産性が、未来の日本の人口を決める

日本の少子化が問題になっています。
人口回復が焦眉の急なのだと・・・

しかし、こうした議論に不足している重要な要素が一つあると考えます。
それは日本が、1億2千万人の人口をどうやって養っていくつもりなのかということ。

ご存じでしょうか?

鎖国時代後半の日本列島の人口は、おおむね3000万人で一定でした。
江戸開府の頃から急増を続けた人口が頭打ちになったのは、日本列島の生産力の限界にぶつかったからだと考えられます。

そんな頃の日本には、究極のリサイクル社会が出現しました。
何でもリサイクルしてしまうのでゴミすら落ちていない。
その一方で、農村では口減らしが行われ、大規模な飢饉も頻発しています。

人口が増加に転じるのは、黒船が来航し、港が開かれてから。
黒船来航こそ、日本人と化石燃料の出会いの瞬間だったのです。

以降、日本は化石燃料の力に魅せられて近代化の道をひた走ります。
そして遂に日本列島の人口は1億2千万に達したのでした。

でも、もしこれから化石燃料が枯渇していくなら、
食料自給率37%、エネルギー自給率12%の日本列島の人口は、
再び3000万人に向かって減少を始めることになるでしょう。

どこで少子化が止まるかは、
①化石燃料に代わる再エネをどの程度、導入できるか?
②エネルギー当たりの生産性を、どの程度改善できるか?
にかかっています。

※だからこそ、正しい管理会計で生産性を向上しておくことが大切なのです。

例えば、
再エネ確保可能量が、現状のエネルギー消費量の3分の1、
エネルギーあたりの生産性が、現状の生産性の2倍になるなら、
12000万人÷3×2=8000万人くらいの人口を支えることができるでしょう。

もちろん、
量的に成長し人口も増えていく社会の方が、楽しく暮らしやすいに違いありません。

でも、それを支える資源が失われようとしている以上、
私たちはどうしても、新しい暮らし方を見つけ出していかなければならないのです。

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