脱炭素社会では水素の活躍が期待されますが、注意すべき点もあると感じてきました。
いうまでもなく水素はクリーンなエネルギーです。水素を燃焼してもCO2は出ず、水しか発生しません。
しかし、現状の化石燃料を全て水素に切り替えれば、脱炭素社会が来るというわけではないのです。なぜなら水素はエネルギーの運搬形態の一つに過ぎないからです。
即ち、エネルギーを、①化石燃料という形のまま運ぶのか、②電気として運ぶのか、③水素として運ぶのかということです。
電気もクリーンなエネルギーですし、電気ヒーターを使用しても直接的にはCO2は発生しません。電気の使用に際して問われるのは、どんな方法で発電された電気を使ったかということです(火力なのか、水力なのか、原発なのか、等々)。
そこで電気には排出係数というものが設定され、なるべく排出係数が小さな電力を使用するように促されています。
であれば、水素についても、それがどのように作られたものかを問い排出係数のようなものをきちんと設定すべきなのではないでしょうか。水素も、再エネを使って発生されたもの(グリーン水素)と、化石燃料を改質して発生されたもの(ブルー水素やグレー水素)があります。
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