簿記試験を超えて⑳ 初志を忘れない

私の会計士試験は、40歳を過ぎてからの挑戦でした。
「合格可能性は1%の1%(つまり1万分の1)」
と言われるよう状況でした。
何度も気持ちが挫けそうになました。

そんなある日、
私はいつも勉強していたファストフード店のトイレに筆記用具を持ち込み、
壁に貼ってあった点字の注意書きの書写を試みたことがあります。

もちろん点字は読めないのですが、
形だけでも正確に読み取れるか試してみました。

結果は・・・
全く読み取れませんでした。

障害者の方なら指先で読み分けてしまう、その点字を
なぜ、私は識別することすらできなかったのか?

それは、本気度がぜんぜん足りないからです。

本当に本気にならなければ実現できない何か、
本当に本気になれば実現できる何かが、きっとあるのです。

普段、人の力の90%は寝ていると聞きました。
いつも全力で生きていたら、人は死んでしまうからです。
でも、危機に直面し本当に本気になった瞬間、
この90%の潜在能力が目覚めるのかもしれません。

「火事場の馬鹿力」なんて言葉もあります。

結果的に、9年と22日かかりましたが、
私もとうとう会計士になることができました。

以来、事務所のマークに「金の輪」を使っています。

これは、私が最終的に会計士になった日、
(修了考査に合格し、会計士になれると確定した日)
群馬の青空に金環食が現れたことに因んでいます。

ですからこのマークに、2つの思いを込めています。
「初志を忘れない」
「どんな時にも諦めない」

そして日本の元気のため、これからも頑張って参ります所存です。

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