レガシーシステムよりレガシーだった会計

少し調べ物をしようとして会計の専門サイトに行くと、困ることがよくあります。

「間接費ってなんだろう?」
「間接費とは、企業の事業活動との関りで間接的に発生する費用です」

「直接費ってなんだろう?」
「直接費とは、企業の事業活動との関りで直接的に発生する費用です」

「販管費ってなんだろう?
「販管費とは、販売費及び一般管理費のこと。企業が事業活動をするなかで、販売業務や管理業務で発生する費用のこと」

なんだか同語反復的で説明になっていません。
おそらく書いた人自身が、よくわかっていないのでしょう。

会計の世界では、こういう場面にしばしば出くわします。

「こういうものだ」
と決めつけられ、疑問に思われることもなく、丸暗記されてきた知識が多いと感じます。

ところで、
いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)の発端となったのは、「レガシーシステム問題」でした。30~40年も前に設置された基幹システム(レガシーシステム)では時代に対応できないという指摘が発端になり、システム更新が急がれたのです。

でも、どんなにシステムを更新しても、そのシステムで実現していく費用管理等の会社の仕組みがレガシーだったら、あまり意味はありません。

そして実際に
財務会計(全部原価計算を採用)は100歳
古い管理会計(直接原価計算を採用)は80歳
日本の原価計算基準ですら60年前のものです。

システムを更新するなら、これらのレガシー会計も同時に更新しなければ意味がありません。

会計の知識や常識は、永遠不変の物理法則とは違います。それは経営ツールであり、時代が変われば、それに合わせて変わっていかなければならないものです。

そうした姿勢を見失ってしまったからこそ、
会計の知識は辻褄が合わず、退屈で、経営の役にも立たなくなってしまっのだと思われてなりません。

そろそろ会計も、進化の時機を迎えているようです。

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