固定費を配賦しないのは、正しい管理のため

「固定費の配賦を止めましょう」と提案すると
配賦しないと固定費の管理ができません!
と苦言を呈されることがしばしばあります。

先般、ある経営者の方と(故あって英語で)この議論になりました。
その時、英語の専門用語の知識不足で、
きちんとした説明ができず臍をかんだ経験があります。

それで、ここで改めて説明を試みると・・・

固定費は、売上原価(≒製造原価)の中にも、
販管費の中にも存在します。

このうち配賦されるのは、売上原価側の固定費だけ。

ですから、配賦を止めた後の固定費管理は、
販管費側の固定費として管理すれば良いだけの筈だと思います。

それにもかかわらず
「管理できません」
という苦言が呈されるということは、
そもそも販管費側の固定費が管理されていなかった証左。

それが、とてもまずいんです!

ですから配賦する/配賦しないの区別を無くし、
全ての固定費を一体的にきちんと管理しましょうということです。

きちんと管理するためには、配賦でバラバラにしないことが大切。

なぜなら固定費は、
経営者によって、金額で定められ、
金額で管理されるべき費用だからです。

会計的な区切りの時期が来たら、
固定費の金額に著しい逸脱がなかったかどうかをチェックした上で、
さらに生産性の評価に進みます。
そして固定費が支えている経営資源(ヒト・モノ・カネ)の
維持、補強、放棄の判断をする。

それが正しい固定費の管理だと思います。

「配賦しないと管理できない」ではなくて、
固定費をきちんと管理するために、配賦をしてはいけないのです。

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