配賦計算、昔すごい人がいた!

厳しい経営環境の中、
「精密な原価計算をして、製品の収益性を正しく判断しましょうね」と
会計専門家から指導される場面が増えました。

こんな時、「精密な原価計算」という言葉で想定されているのは、
たいていは精密な固定費配賦をした原価計算であるようです。

一旦、固定費を集計した上で、
3段階、4段階、5段階で「精密に」配賦計算しましょうといった感じ。

しかし、そんな固定費配賦は、
多くの職場で、原価計算システムのブラックボックス化という問題を生じてきました。

例えばこんな感じ
「昔、すごい人がいて、精密な原価計算システムを作ってくれたのです。
しかし今では誰も計算構造が分からず、メンテナンスせずに使っています。
ですから・・・計算諸元は5年前のままです」

この問題に初めて遭遇した時は、
「そんなにだらしない会社もあるんだ・・・」程度の認識でしたが、
職場を変わっても、変わっても、類似の問題にぶつかるので驚いています。

計算諸元(人員構成や設備台数等々)が変わってしまっているのに
タイムリーに反映することすらできないのだとすれば、
その複雑な原価計算に経営的な意味はありません。

これが日本の原価計算の現状なのですが、がっかりする必要はありません。

長年放置されてきた問題の大きさは、
日本の経営に残された、未来の伸びしろの大きさでもあるからです!

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