再エネは、どれくらい確保できるのか?

先般、ESGや脱炭素の話をしていた時、
「馬通勤」をやりましょうと提案して、酷く笑われました。

皆さんにとっては突拍子もない話だったかもしれませんが
私は結構本気だったのです。

そもそも脱炭素をなんのためにやるのでしょうか?
「地球環境のため」「温暖化防止のため」
という捉え方だけでは片手落ちだと思います。

これから化石燃料(石油・石炭・天然ガス・ウラン)は急速に枯渇に向かいます。2050年頃には全て自由に使えなくなるリスクがあります。

エネルギー自給率12%、食料自給率38%の日本は
「化石燃料の枯渇に備える」
という視点を持たなければなりません。

様々な新エネルギーへの期待もありますが、2050年までの展開が確実視されるものは殆どありません。

なんとか再エネだけで支えられる社会への移行を始めなければならないのです。

ただし、これから順次、化石燃料を再エネに切り替えていくとしても、エネルギー源を単純に置き換えれば済むという話ではありません。

再エネには、
①資源量の制約
②出力が不安定
③蓄積できない
という制約があるからです。

特に再エネ資源量の制約については、十分な注意を払わなければなりません。

期待を込めて、小規模水力、風力、洋上風力、太陽光、地熱などの大きな潜在資源量が喧伝されることもありますが、発電インフラを支える諸物資にも資源量の限界(枯渇リスク)があることを考えれば、利用可能な再エネ量はかなりの制約を受けます。

先般、実用的に利用可能な再エネ資源量を見積もってみたことがあるのですが、少子化を前提とし(日本の人口が8000万人になる等)、異色の再エネ(藻類や黒潮)などの利用を想定しても、一人当たりの利用可能なエネルギー量が、現状の4分の1~5分の1程度になってしまう可能性があるという結論になりました。

この少ないエネルギーで日本が生き抜いていくためには、
①できる限り再エネ資源の開発を進めること
②エネルギーの利用効率を極限まで高めること
③エネルギーの使途に優先順位をつけること
といった対策が必要になると思われます。

そう考えれば「馬通勤」も決して荒唐無稽な話ではありません。

そもそも全国に先駆けて「馬通勤」を実施すれば、
(会社の馬車で巡回して、従業員をピックアップする)
話題性もあります。ヒトもカネも集まるのではないかという目論見もありました。

しかし、先般はどうやら時代を先取りし過ぎてしまったようです。

どなたか、ぜひ一緒にやってみませんか?

関連記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP
MENU
お問合せ

TEL:080-2090-1172

(月 - 金 9:00 - 18:00)